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1991年6月のアイリーン逮捕から2002年10月の死刑執行までの間に、ブルームフィールドは4回の単独インタビューを行っている。「正当防衛か、それとも計画的殺人か」。彼女の口から語られる殺害の動機、家族、恋人タイラへの想い・・・。それぞれのインタビューを見比べると、次第に彼女の精神が異常をきたしている様子もわかる。何と言ってもハイライトは、死刑執行前日に行われた、まさに“人生最期のインタビュー”。警察や社会への怒りを爆発させるアイリーンの表情は、しばらく頭から離れなくなるほど強烈だ。 |
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不謹慎を承知で言うが、アイリーンは人間的に魅力的だと思う。喜怒哀楽の表現がストレートで、愛する人には優しく、許せない相手には容赦なくぶち切れる。自分の心にはすごく正直な人間なのだ。インタビューだけでなく、裁判の映像でもその人間性がよくわかる。自分を裏切った恋人タイラとの盗聴電話のテープを聞いて泣き崩れる反面、死刑判決を言い渡した判事には「レイプされちまえ」「地獄へ落ちろ」と凄まじい暴言を吐き、中指を突き立てる。映画「モンスター」でも使われた印象的な場面だが、その実際の映像を本作で見ることができる。 |
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“全米初の女性連続殺人鬼”はマスコミや映画界にとって格好の題材。それまで誰にも見向きもされず生きてきた1人の売春婦は、瞬く間に
“金のなる木”と化した。人から利用され、裏切られ続けたアイリーンの半生。逮捕後も、自分の利益のために彼女を利用しようとする者たちに、その運命を翻弄される。本作が秀逸なドキュメンタリーとして評価されているのは、舞台の裏で暗躍した人間達のエゴや策略を暴き、表舞台に引きずり出している点にある。 |
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アイリーンの友人など、多くの関係者に取材を行ったブルームフィールド。その中で最も印象的なのは、実母ダイアンへのインタビューだ。アイリーンが生まれて間もなく、アルコール依存症だった母親のダイアンは育児を放棄し、自分の両親に子供を預けてしまう。アイリーンはずっと祖父母を実の親だと信じて育った。死刑執行の3日前、ブルームフィールドはダイアンに会い、今の心境を尋ねる。「私を許してほしい」という伝言を託されたブルームフィールドは、アイリーンとの最期のインタビューに臨むのだが・・・。 |
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アイリーンとブルームフィールドの親交は思わぬ事態に発展する。死刑前の上告で、ブルームフィールドが弁護側の証人として召喚されたのだ。アイリーンの元弁護人スティーブ・グレージャーの弁護方針を巡る審理で、映画「The
Selling of a Serial Killer」(1991)の映像の一部も証拠として引用された。ブルームフィールドが、退廷する前に被告席のアイリーンと握手を交わそうとして、警察官に慌てて制止されるシーンが可笑しい。 |

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